NON!常識を破ったココ・シャネルの授業④:ショルダーバック

先日に続き「ファッションの点火」の授業をご紹介!
今日はシャネルの定番、ショルダーバッグについてご紹介します。
当時、女性のバッグといえば持ち手のないハンドバッグが主流。
手が塞がり、置き忘れてしまうことも多い…そこに不便を感じたシャネルはこの常識にもNON!を突きつけました。
 
そうして生み出されたシャネルのショルダーバッグは、黒いキルティング素材のレザーにチェーンのストラップと、唯一無二のデザイン。
今も尚、世界中で愛され続けている銘品です。
実はこのバッグ、第二次世界大戦の際に兵士が使っていた肩掛けバックからインスピレーションを得たとも!
遠い素材のものをズラしてアイデアのヒントにする、シャネルの発想力が伺えます。
 
ところで、このショルダーバッグの内側をシャネルは何色にしたと思いますか?
シャネルは黒一色のこのバッグの中を、深い赤色にしました。
黒との対比や赤が持つ力強さ。そして同じ赤でも、高級感を感じる少し深みのある色を使っています。
美しさはもちろんのこと、小物を入れたときの見つけやすさや汚れにくさなど、使い手にとっての機能性も考えられています。
 
生徒たちも“自分だったら中にどんな色を使うか?”と考えてバッグを制作!
「やっぱり赤!強そうで、かっこいい!」
「外が黒だから、明るい黄色がいい!」
「緑はリラックスした気持ちになるかも!」

など、色が与える印象について考えながら、思い思いに色を選びました。

 
最後にみんなで、”My Chanel バッグ”を手にパシャリ!

モデル顔負けの生徒たちの表情にご注目ください👀

少しずつ秋らしさを感じる日が増えてきましたね。皆さん、素敵な1日を!

NON!常識を破ったココ・シャネルの授業④:香水

シャネルの香水といえば、No.5。
誕生から100年以上経った今でも世界中で愛されている香りです。

香りもファッションの重要な構成要素だと考えたシャネルは、

ここでも当時の常識にNON!と突きつけ、“新しい時代の女性”を表現する香水を作ることにしました。

当時の香水といえば、香りはバラや柑橘など自然由来のシンプルなもの。

「乙女の朝の涙」「薔薇の花束に埋もれて」といった華々しいネーミングに、装飾がほどこされた香水瓶、というのが主流でした。

そんな中、シャネルはどのような香水を生み出したのでしょうか?

授業ではシャネル自身や彼女が表現したかった女性像を考え、自分だったらどんな香水を作るか?を考えました。

数種類の香りからシャネルが選んだ香りを考えるワークでは、「甘い」「強い」「かっこいい」「かわいい」など、香りが持つイメージについて、色んな意見が!

その他にも、パッケージ、ネーミング、そして完成した香水をどう宣伝するか?など、シャネルの試行錯誤を追体験しました。

シャネルは80種類以上の天然香料に、さらには合成香料を組み合わせることで、これまでにない抽象的な香りを表現しました。

パッケージには薬瓶のようなシンプルなボトルを採用。
「No.5」というネーミングは、いくつかあるサンプルの中で5番目のサンプルだったことやシャネルのラッキーナンバーだったことが由来とされています。
一気通貫して、シャネルはシンプルで、今までにない全く新しい香水を目指したのです。
人気を博した「No.5」はブランドの認知、そして高い利益率から重要な収益源としてもシャネルのビジネスを後押ししました。
“世界で最も有名な香水”として、なんと現在も世界で30秒に1本売れているとか…!
ビジネスパーソンとしても、シャネルは傑出した才能を持つ女性でした。
次回でシャネルの授業紹介は最後!
どうぞお楽しみに!

ハーバード・ビジネス・レビュー x デルタスタジオ!

こんにちは!今月発売のハーバード・ビジネス・レビューに弊社のパンフレットが同梱されました!(定期購読者限定)

HBR

黄色の表紙の通り、内容は「変わる!」プログラムの特別講演のご案内。
CEO・CHRO直轄で行っている企業風土改革プロジェクトや、今年から三菱UFJ銀行様と一緒に取り組ませて頂いている、変わる“ロジカルシンキング”、変わる“営業”に関する講演も予定されています!

なお「変わる!」プログラム以外にも10月から様々なテーマで講演を実施予定です。
それではよい週末を!

講演の詳細・日程はこちらからご覧いただけます。
※企業の人事部・経営企画部など、人材育成・組織開発担当者限定のセミナーとなります。
※ご同業、個人的な目的でのご参加はご遠慮頂いております。

NON!常識を破ったココ・シャネルの授業②:リトルブラックドレス

前回に続き、「ファッションの点火」の授業をご紹介!
今日はシャネルの代表作、リトルブラックドレスを扱った授業の様子をお届けします。
 
当時は「黒=喪服、男性」というイメージがあり、女性のファッションとしては避けられていた色でした。
シャネルはこの常識にもNON!を突きつけ、黒を女性のファッションに取り入れて、シンプルなリトルブラックドレスを生み出しました。
 
授業では生徒がそんなリトルブラックドレスを使ったスタイリング・撮影に挑戦!
先生をモデルに、シャネルだったらどうするだろう?と考えました。
 
「シャネルはどんな女性を表現したかったんだろう?」
「そのためには何が工夫できそう?」
と問いかけると、
表情、ポーズ、カメラアングル、アクセサリー、背景、光の当て方など、様々な要素を工夫しながら、試行錯誤していました。
 
真横を向き、懐中電灯のライティングを生かして撮影

シンプルなドレスにあえてアクセサリーを“じゃらじゃら”付け、足を組み肘をつくポーズ

実は、最初に撮ったのは、無難なポーズに笑顔と“シャネルらしさ”がいまいち伝わらない1枚。
Before/Afterを比べてみると、ずいぶん印象が変わります。

そして実際のシャネルの写真はこちら

 

写真撮影の際には
「笑わないで!」
「カメラの方見ないで!」
といった指示が生徒からたくさん出て盛り上がりました。
 
実際にシャネルの撮影では、モデルに「不機嫌な顔をして!」と指示をすることもあるそうです。
自立した女性、自由な女性、かっこいい女性…
そんな“シャネルらしさ”を子供達も理解し、表現できること、すごいですよね!
 
今日は連休最終日ですね。
素敵な1日をお過ごしください!

NON!常識を破ったココ・シャネルの授業①:コルセットと大きな帽子

今日は先学期行った「ファッションの点火」の授業をご紹介!
社会の常識を破り続けたココ・シャネルの人生を追体験しながら、ファッションを探究しました。
 
母親を12歳で亡くし、孤児院で孤独な少女時代を過ごしたシャネル。

しかし、”私の人生は楽しくなかった。だから私は自分の人生を創造したのという言葉通り、逆境にもめげることなく、自由を求めてその後の人生を切り拓いていったファッションデザイナーです。

シャネルは“ファッションを通じて女性たちを自由にした”、と言われていますが、その時代、女性に課されていたあらゆる常識に、NON!を突きつけました。

当時の女性のファッションは窮屈なコルセットに裾の長いドレス、大きな装飾がついた帽子など、着ることも動くことも難しいもの…

胸やお尻など“女性らしい”シルエットを強調するファッションにシャネルはNON!を突きつけ、動きやすいドレスやシンプルな帽子を生み出しました。

そこで、授業では生徒たちもコルセットと大きな帽子を試着!

「思ったよりもきつい…帽子も重いし、こんなんじゃ走れないよ〜」
「給食を食べたらもっと苦しそう…」

「毎日これを着けていたって信じられない!」

当時の女性たちが感じていたであろう不便さを体感していました。

その後の授業、ふと生徒たちの方を見ると…あれっ…?

1人大きな帽子を被っている子が…👀

ファッションの授業紹介、まだまだ続きます。
次回もお楽しみに!

東大アメフト部のYEAR BOOKに日浦がインタビューされました!

こんにちは!
先日、東大アメフト部のYEAR BOOK(部の広報誌)に、日浦のインタビュー記事が掲載されました!

日浦は大学時代の4年間、アメフト部のマネージャーとして多くの部員をサポートしてきました。
インタビューでは、アメフト部での思い出を振り返りながら、その経験が社会人生活やデルタスタジオでの仕事にどのように繋がっているかをお話しています。

デルタスタジオに関連する箇所を一部転載します。

卒業後のキャリアとWARRIORSとの繋がりについて
卒業後は新卒でボストンコンサルティンググループ(BCG)という経営コンサル会社に入り、エネルギー、通信、ヘルスケアなど、幅広い業界の経営課題の解決をサポートする仕事に従事していました。

部活一色の生活から一転、社会人生活の当初は、何もできなくて怒られる日々でした。求められる仕事の質・スピードについていくのが必死の毎日でしたが、論理的に考えることや、プロとして働くマインドなど、ビジネスパーソンとして徹底的に鍛え上げてもらった4年間だったなと感じています。
その後は、今の職場のデルタスタジオに転職しました。子供向けの教育事業や企業向けの人材育成に取り組んでいる会社です。
教育では子供たちの好奇心に火をつけ、21世紀型スキルを磨く、探究型のプログラムを開発しています。直近ではココ・シャネルの挑戦を追体験しながら、ファッションの面白さを探究する授業なんかも!
企業向け事業では、CEO・CHRO直轄で全社組織風土変革プロジェクトを3万人に展開するなど、面白いプロジェクトも走っていますね。単なる研修で終わらず、受講前後の変化を計測して可視化することで行動変容を促したりと、組織改革の先進的な取り組みとしてメディアにも注目されています。
子供から大人まで、こうした面白いコンテンツを創り出し、それを起点に日本を活性化していきたいと目指している会社です。
コンサル時代に鍛えられた力から更に幅広いスキルが求められ、常に頭はフル回転…けれど意義があり、知的好奇心もくすぐられる、面白い仕事をしているなと感じながら働いています。
社会人生活の中で、WARRIORSでの4年間が活きていると感じるのは、マネージャーという裏方・サポート役として「自分がどうチームに貢献できるのか?」と悩み続けた経験です。
当時は、プレーで活躍するという直接的な貢献ができない中、チームの勝利やよりよい組織作りのために自分にできることは何なのかと模索していました。
前職も、今のデルタスタジオも、プロとして価値を出しているか?ということを厳しく問われる職場です。
決められた役割をただこなすのではなく、自分の強みや、与えられた時間や権限の中で、主体的に自分なりの価値の出し方を考え、行動をする。それは社会でも通ずる考え方だと痛感しています。

 

 

戦時下のウクライナで出版

こんにちは。
戦時下のウクライナで、弊社代表 渡辺健介の著書「世界一やさしい問題解決の授業」が出版されます。

当初は、2021年に1年半以内に本を出版する契約を結んでいたのですが、ウクライナとロシア間の戦争が始まったため、出版の動きが止まっていました。
そんな中、先日、エージェントを通じてウクライナの出版社から出版の旨と文章やイラストの最終チェックの依頼がきました。

ミサイルやドローン攻撃が飛び交う中でも、ウクライナから連絡が届いたことに、驚きました。
そういえば、数年前イスラエルでの出版の際にも、ミサイルが飛び交う中で編集の方々は出版を進めていました。

人類は逞しい。
 

 

 

世界に一つ!?デルタキッズの「ミクログラフィア」完成!

今から約360年前、ロバート・フックは自ら作った顕微鏡で観察した生物や植物の様子を描き、その記録を「ミクログラフィア」として出版しました。
幼少期から絵を描くことが得意だったロバート・フック。(一時は画家を目指していたことも!)
何十種類もの精巧なスケッチは当時の人々を驚かせ、大ベストセラーとなりました。
「ミクログラフィア」は、ガリレオによる宇宙の記録書、「星界の報告」に通ずるものがあります。
ガリレオは望遠鏡を通じて、肉眼では見えない宇宙の世界を人々に示しました。
対してロバート・フックは人間の五感が直に及ばない、“小さな世界”の様子を人々に知らせたのです。
彼らが生きた17世紀は、望遠鏡と顕微鏡といった発明によって、人類が新たな世界を手にした時代でした。

そして授業では、そんなミクログラフィアをデルタキッズも制作!
まずはロバート・フックの発見を追体験し、彼と同じものを観察。
その後は自らの好奇心に基づき、さらなる探究へ!
てんとう虫の卵やシャーペンの芯など、それぞれが見たいものを選んで観察を行いました。

左側が日本語版の図版集、右側が生徒作のミクログラフィアです。
本物を忠実に再現していますが、実は表紙にはちょっとした違いが…!
デルタ要素が3つ、ぜひ探してみてください。

あっという間に8月も半ば。
まだまだ暑い日が続きますが、素敵な週末をお過ごしください!

池の水には何がいる?!顕微鏡でのぞいてみると…?

顕微鏡の授業では、ロバートフックに続き、レーウェンフックの挑戦も追体験しています。
実は彼は、アマチュアの科学者。本業の織物商人、町役人の仕事の傍ら、好きが高じて顕微鏡を手作りし、生涯にわたって観察を続けました。
そして彼のそんな飽くなき探究心が、人類史上初の大発見へとつながります。

レーウェンフックは冬には澄んでいる湖が、夏になると濁り、美味しい魚がたくさん取れることに気づきました。
どうしてだろう?と不思議に思い、水を採取して顕微鏡で覗いてみると、衝撃の光景が!

授業では子供たちも彼と同じように、近くの公園の池の水を見てみました。
そして顕微鏡で見えたのは…
くるくると動く小さな生き物たち!

300年以上前、レーウェンフックは同様の光景を目の当たりにし、肉眼では見えない生物に満ちた世界が、湖の中に存在することを発見しました。
そして彼は自分が発見した小さな生き物たちのことをアニマルクル(=微小動物)と名付けたのです。

レーウェンフックはそれまで人々が見えなかった、そして想像すらしなかった世界への扉を開きました。
生徒たちもそんな世界を覗きながら、ほんとに動いている!なんかかわいい!と、大盛り上がり。
動くアニマルクルの様子に「ウィー!」と声をアテレコして楽しんでいました。

その様子はこちらから!

暑い日が続きますね。
素敵な連休をお過ごしください!



17周年「それはいい!早くもっていけ!」

こんにちは。デルタスタジオの渡辺健介です。
7月17日で17周年。
時間が経つのは早いですね。
あっという間でした。
目の前の生徒達と向き合い、クライアントさんとの仕事に没頭していたら17年。
気づいたら、私もなかなかよい歳になってきました。
これまでゆったり、じっくり、こだわって仕事をして来ましたが「あれっ、時間がない…」
最近、そんな風に思うようになりました。「まだやりたいことの3%もできていないのに、笑」
一説によると“体感時間”でいえば、私の人生時計は21時を回りました。急がねばです。

さて、◯周年といっても、節目の15周年でさえバタバタ生活を言い訳に何も書かなかった私ですが、つい最近大好きな恩師が亡くなったこともあり、そのことも含めこの度記してみたいと思います。
私事となりますが、ご了承ください。

大好きな恩師と言っても、自分の仕事についてほとんど話したことはなかったですし(亡くなる直前までは)、共に仕事をしたことも数多くはなく、仕事面で何かを教わったという感覚も正直ありません。

しかし、「カッコいい大人」とはどんなものなのか。「豊かな生活」とは何なのか。
そんなもっと大切な何かを教えようとしてくれていた気がします。
私だけでなく、彼が接する全ての人に。

この3年、色々と事情があり、諸々のロジを詰めるために、仕事の合間を縫って彼のオフィスによくお邪魔していました。
そうすると、気づいたら数時間…ロジの話は一切せず「よもやま話」が展開。
話題は、あっちいったり、こっちいったり…
パリを大改造したナポレオン3世とオスマンのドラマ…
長嶋茂雄さん、桑田佳祐さん、経営コンサルタントから考える身体知とは…
エアバスとボーイングのシステムの違いからみる地域の特有性がデザインに与える影響…
ルサンチマンがリーダーに及ぼす影響について…
米と仏のテーブルトークの違い。“肩書きego-trip”ではなく”ピュアな知的ego-trip”をせよ…
益田鈍翁の趣味とお金の使い方。そして、遊ぶことの重要性…

最後は「はい!今日は以上です」と一方的に切られ、「えっと、ロジの件ですが…」というと。「はぃ!またにしよっ!」

毎回こんな感じでしたが、お話をお聞きしながら、丸い大理石のテーブルの下でスタッフに(ごめん…長引きそう。社内会議開始時間遅らせて)とラインを打ち、(午後のクライアント会議までにお話が終わるかなぁ…)とヒヤヒヤしながらも、贅沢で、楽しいひと時でした。

そして、センスのよい日本の未来をデザインするためには「豊かな生活」を知っておく必要がある、と色々な世界を私に体験させ、人に引き合わせて下さいました。
豊かというのは、派手な生活という意味では一切なく、純粋に質が高く、joyに繋がる、奥深く、味わいのある生活という意味です。

「いいか、日米を理解するだけでなく、もう1つの視点、第3の視点を持て」
「頭ではなく、肌感覚で理解しなくちゃいけないんだ」
「語彙をもっと蓄えろ。言語力をもっと磨け」
「この本は読んだ?(=no)これは?(=no)じゃあ、これは?(=no)で、何を思った?ねぇ…?」

今、彼の書籍をゼロから全て読み直していますが、彼が社会に提言して来たことは、彼の知性や書籍から得た膨大なる知識だけではなく、自ら意識的に積んだ実体験とそこから得た肌感覚から導き出されたものであることを改めて痛感しています。
だからこそ、未来を予言し、豊かなビジョンを描けたのだと。

彼の具合が悪くなっていくと、よく電話で話をしていました。
ブルブルブル…電話がかかってくると「なんか明るい話をしてくれ。今日は何かないの?いい話」
「う〜ん…いい話…?」そんな中で、自然とこれまであえて避けて来た自分の仕事の話をちょっとずつするようになりました。
なぜでしょう…直感的にそれが一番喜んでくれると思ったからでしょうか。

ある日、ランニングをしている時に電話が…
恩師「今日はなんか明るい話、何かなぁい〜?」
私「そうですね…あっ、新入社員が来ることが正式に決まりました!etc」
恩師「えっ、それはよかったぁ!!」

ビッグカメラで故障したwireless earphoneの修理待ちの際に、ふと電話をしてみると…
私「調子はどうですか、今日は?」
恩師「え〜、よいわけないだろぉ…で、いい話は?」
私「うーん…そうですねぇ…(少し、考えていると)」
恩師「まぁいいや、今日はもう疲れた。寝る!」
私「了解です!」
恩師「ガチャ」
そう、あの「ビィッグ、ビィッグ、ビィッグ、ビィッグカァメェラァ〜!🎵」と背景で音楽が流れる中…

ある日はタクシーで慌ててクライアント先に移動中に、リンリンリン…
恩師「今日はぁ?」
私「そうですねぇ…あっ、“考える紙芝居”※っていうものを今作ってまして…etc」
恩師「それはいい!!!凄くいいっ!!(=これまでない位に興奮し、大声で)早くNHKに持っていった方がいい!!」
私「佐藤雅彦さんにもお会いしにいった方がいいですかね?もう、ずぅ〜っと、いつの日か…と、気になっていて」
恩師「早く行きな!すぐ行きな!」

そんな中、私が長期海外出張に行くことに。そして、私が海外出張の帰り、アムステルダム空港で乗り継ぎをしている際に、電話が掛かって来て、彼が亡くなったことを知りました。
私は元々は2日前に帰国することになっていたのですが。

“知の巨人”と、日本人からも、海外の方々からも尊敬され、愛される方でした。
共通の知人である元PixarのCFOとしてDisneyへの売却・統合を成功させた友人に恩師が亡くなったことを伝えると…
”He was such an amazing guy…”と返信が来ました。
その友人が”He is amazing”と目をキラキラさせながら人を褒めたことを聞いたことがあるのはこれまで3人。
Steve Jobs、 Bob Iger、そして恩師です※※。
恩師は残りの2人に全く引けを取らない。
むしろ、その2人が恩師のニックネームを呼んで、寄ってくるのが想像が付くような方でした。
まさに堂々たる日本人。

そんな彼も「身体知は一代で終わるんだよ…」
恩師は、最後どこか寂しい気持ちもあったのではないかと推察します。

これから、自分の能力の許す限り己の身体知を磨き上げつつ、誰もが身体知を鍛錬できる拡張性ある仕組みを作るべく挑み続けたいと思います。

「早く行け!すぐ行け!」
「身体知を鍛錬する拡張性ある仕組みをつくる」

ということで、長くなりましたが、少し加速できればと思います。
私たちなりに。

最後に…恩師が凄いのは、彼に対して私のように感じている人、
私以上に感じている人が何百人も、何千人もいるということです。
本当に器の大きい人でした。

ご冥福をお祈りします。
本当にありがとうございました。
そして、これからも宜しくお願い致します。

みなさま、よい週末をお過ごしください!

渡辺健介

※「考える紙芝居」とは今温めている子供向けのコンテンツです
※※ Steve JobsとはAppleの創業者&元CEO。 Bob IgerとはDisneyのCEO