自然っぽいとは?機械っぽいとは?

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こんにちは。今学期4年生の授業ではアートの授業の一貫としてアメリカの抽象画家ロスコを取り上げました。

まず、ロスコの代表作品を。。。

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大きな帆布の上にみんなで忠実に再現しました。

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本物をしっかり観察し、再現するプロセスを通じて子供たちは見るだけでは気づかなかった様々な発見をします。

次に、ロスコの他の作品やフランスの抽象画家モンドリアンの作品なども取り上げて対比することで、線や色が与える印象を学びました。

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例えば、同じロスコの作品でもオレンジは温かい印象を与え、青は冷たい印象を与えること。また、曲線やぼかしの多いロスコの作品は自然的で、四角形やはっきりした色の多いモンドリアンの作品は機械的な印象を与えることなどです。こうして様々な作品を対比することによって芸術的な感覚を磨くことができます。

模倣をしたら、次は創造の段階に入ります。次は、自分の感情をロスコスタイルで表現することに挑戦しました。

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配色や境界線のスタイルなど、それぞれ個性ある素晴らしい作品が出来上がりました。

最後に、「何がモノを自然っぽくするのか?何がモノを機械っぽくするのか?」というテーマで議論をし、自分の考えを発表してもらいました。

絵画だけでなく、いつも飲んでいるペットボトル、教室の椅子、さらには建築やファッションなど多領域のものを見て、「自然ぽくなる法則・機械っぽくなる法則」を考えていきます。生徒たちはこうした過程を通じて曲線、色だけでなく、素材、字体など様々要素が影響を与えることを自ら発見していきます。

例えば建築では、以下の2つの建物を比較しました。みなさんにはどちらが「自然っぽく・機械っぽく」感じるでしょうか?

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そしてその理由は何でしょうか?

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上が「機械っぽい」、下が「自然っぽい」と考えた方が多いと思います。

しかし、下の建物にも機械っぽい要素はありませんか?

生徒たちには、単純に二元論の答えを教えるのではなく、より深く考える癖をつけてもらいたいと思っています。

デルタスタジオのアートの授業はまさにリベラル・アーツ。感性を磨くだけでなく、自分の頭で考え、自分の考えを発信する力を育んでいきたいと考えています。今後も点火の授業では様々な分野の一流の作品に触れさせ、自分の思いを形にする体験を提供していきます!

今日も素晴らしい1日をお過ごし下さい。