「世界一やさしい問題解決の授業」が倒した“ドミノ”

全4回の定番読書の最終回がアップされました。
今回は「世界一やさしい問題解決の授業」が社会に与えた影響について書かれています。以下、記事の抜粋を掲載いたします。
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 この出版自体、渡辺氏にとっては「仕掛けてみる」実践でもあった。
「無味乾燥だけれど、社会にとって重要なテーマを、ポップな力を使ってどう伝えていくか。その結果として、どうドミノを倒していくか。社会実験というか、仕掛けてみたわけです」
 書籍がベストセラーになったことで、1つ目のドミノは間違いなく倒れたのだ。(中略)
 ベストセラー本の出版、そして15年間の教育現場での一連の経験を通じて、渡辺氏は「人は育つ、社会は変わるという実感」を得たと語る。まず、生徒たちが自分の想像以上に成長していることを体感している。
「この間、小学校6年生の女の子の生徒が、象牙のために密猟される象が可哀想ということで自らエコバックとバッジをデザインし、クラウドファンディングを立ち上げて27万円を集め、寄付したんです。この仕事をしてきて本当によかったなと思える経験でした」
 そしてもう一つ、社会が変わるという実感が、これだ。
「2022年から文科省の指導要領に『探究学習』が組み込まれたんですが、これはまさに我々が重要性を訴え続けてきた問題解決型のプログラムなんです。愚直に仕掛け続ければ社会は変わるんだと実感しました」
 15年間の活動を通じて、とうとう国の政策のドミノも倒れたのである。
「でも、まだまだこれからです。教育は百年の計ですから、じっくりこのテーマに取り組んでいきたいと思います」
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