#公募型 キャリア研修
キャリア研修をゼロからリニューアル
味の素社様と若い世代にも“刺さる”プログラムを開発・実施
味の素株式会社
  • 味の素株式会社
    コーポレート本部人事部
    キャリア開発グループ
    シニアマネージャー
    松本 隆昭様
  • 味の素株式会社
    コーポレート本部人事部
    キャリア開発グループ
    蟻坂 はるみ様
  • 味の素株式会社
    コーポレート本部人事部
    キャリア開発グループ
    田中 大地様

よくある研修から世代にあった研修ヘアップデート!
若手世代に響くキャリア教育への挑戦

―研修企画の背景・課題感を教えてください。

田中様

今回の研修企画にあたり、大きく3つの課題を感じていました。1つ目は、これまで実施してきたキャリア研修が、一般的な内容に留まっていたことです。
ライフラインチャートの作成や、自分の価値観の整理、業務の棚卸しなど、世代を問わず同様のプログラムを提供してきました。しかし、受講者と話す機会があり「受講者はこのプログラムで十分に学びを得られたのか?」と考えさせられました。そこで、若手対象のキャリア研修として研修内容を見直すことになりました。
2つ目は、味の素グループ全体で昨年から取り組んでいる「Our Philosophy 共感推進活動」との重複です。
この活動では、個人の「志(My Purpose)」を紡ぎ出すことが重要なテーマとなっており、既存のキャリア研修とコンセプトが重なってしまわないかという懸念がありました。
3つ目は、時代の変化に伴う「キャリア観」の変化です。
これまでの「キャリア=仕事・ワークキャリア」という前提から「ライフ」も含めた、より広い視点でキャリアを捉えることが求められています。そのような新たなキャリア観を体現する、象徴的なプログラムを作りたいと考えていました。

松本様

当社では現在、世代別に3つのキャリア研修を実施しています。同じような内容の研修を世代ごとに繰り返すのではなく、それぞれのステージに合ったプログラムにするべきだという問題意識のもと、特に若手層に“刺さる”内容を探していたんです。

田中様

ちょうどその頃、弊社の人事部長が、代表の渡辺さんの講演を聞かせていただく機会がありました。
内容は、組織風土改革に関するプロジェクトだったかと思いますが「面白い研修会社があるよ!」と紹介され、それが最初のきっかけでした。

キャリアを考える楽しさを伝えたい、そんな想いに応えるプログラム

―提案時の印象はいかがでしたか?

松本様

非常に軽やかで新鮮な印象を受けました。
これまでの研修は、スタンダードなものが多かったのですが、デルタスタジオさんの場合は最初にいただいた資料からすでに目を引くものでした。
若手世代の感性に響くアプローチが重要だと考えている中で、「若手がこの研修を受けてみたいと思えるプログラムにしてほしい」という想いを、まさに体現したご提案をいただきました。

田中様

これまで実施してきた多くのキャリア研修では、「キャリアを考える際にはこのツールを使う」といった既存の枠組みがあり、ある意味、型にはまっていました。
それに対して、デルタスタジオさんのご提案は、既成概念にとらわれず、まさにゼロからイチをつくり出していく視点があって、「そこから来るのか!」という驚きとともに、とても面白く感じました。

自分の“コンパス”を持ち、3つの「もしもプラン」で視野を広げる

―具体的なプログラム内容を教えてください。

田中様

全3回の研修を通じて、主体的にキャリアを描く力を身につけるプログラムです。
第1回では、じっくりと内省を行い、自分の“現在地”を把握した上で、キャリアを導く“コンパス”、自分が目指したい方向性を明確にします。
第2回では、3つの“もしもプラン”を考えることで視野を広げ、第3回では描いたプランをさらに磨き上げていきます。

蟻坂様

“もしもプラン”を考えるための3つの問いかけが印象的でした。「もしも味の素社に勤め続けるなら?」だけでなく「もしも味の素社が突然なくなったら?」まで踏み込んで考える点です。
大企業に勤めていると、どうしても入社したら安泰という考え方があると思うのですが、ぬるま湯に一石を投じる問いかけだったと思います。

田中様

「もしも味の素社が突然なくなったら」を受講者に考えさせるのは、人事部である私たちにとっても挑戦でした。
しかし、その問いを通じて、今の会社で働くことの良さを改めて実感した受講者も多かったようです。プログラムでは、アルムナイの方にもお話しいただき、「外にも選択肢はあるけれど、今の会社でできることもたくさんある」というメッセージも伝えていただきました。
漠然と「外には別の良い世界があるかもしれない」と思っていたけれども、自分を客観的に見つめた結果「まだ味の素社を味わい尽くしていない!」と気付いた人も多かったのではないでしょうか。キャリアの視野を広げつつ、味の素社の魅力も再認識させる、という難しいお題にまさに応えるプログラムになったと思います。

単なる研修では終わらない、行動を後押しする仕掛け

―今回のプログラムは受講して終わりではなく実践まで後押しする「変わる」型で実施しましたが、いかがだったでしょうか?

田中様

受講者同士で行うピアコーチングはとても効果的でした。受講者同士の理解を深めるだけでなく、互いの行動を後押しする効果もあり、この研修の肝だと感じました。

松本様

3回にわけてプログラムを行ったのも実は初の試みなんです。
よくある研修では、1日集中して考えて満足し、その後はだんだんフェードアウトしてしまうことが多いですよね。
しかし今回は、研修の間に約1ヶ月の間隔を設け、その間のピアコーチングを通じて行動に移すきっかけが生まれました。
この仕組みは、キャリアについて長くじっくり考えることに役立っていると思いますし、とても面白い仕掛けだと感じています。

94%がキャリアを主体的に考えるように変わった!

―御社としての手応え、受講者の感想は?

田中様

研修後の受講者の自己評価では、研修を通じてキャリアを主体的に考えるようになった方が94%、キャリアを切り開くためにより積極的に行動するようになった方が89%という結果となりました。受講者が自分のキャリアをより広い視野で主体的に考えるためのヒントやきっかけを提供できたと感じています。

蟻坂様

私は受講者の自己評価が実は一番大事だと思っています。
自分のキャリアを考えるにあたって、「こんな研修を受けても何も変わらない」と思ってしまったら、本当に何も変わらないですから。今回のアンケート結果でここまで主体的に考え、積極的に行動するようになったと感じている人がいるのはとても意味があり、一番の成果だと感じています。

独自の視点が切り拓く、新しいキャリア研修のかたち

―最後に、デルタスタジオと仕事をされてみていかがでしたか?

松本様

最初に御社をご紹介いただいたときに、「(教育事業がきっかけではじまった会社で)研修専門でずっとやっている会社ではない」という話がありましたよね。むしろそういう視点が新鮮で大事なんだなと感じました。だからこそ、よくあるようなどこか教科書的な研修にはならないのかなと。

蟻坂様

すごくフットワークが軽い会社だなと感じました。こちらの要望をお伝えすると、次のミーティングではもう反映されていて、「こういう言い方にしてほしい」といった細かいリクエストにも、きちんと応えてくださる。その姿勢からも、柔軟な対応力と相手に寄り添う丁寧さが伝わってきて、信頼できるパートナーだと感じました。

田中様

御社が子ども向けの事業にも取り組まれている点は、今回の研修にも通じる魅力の一つだと感じました。
というのも、子どもの発想力や柔軟なアイデアをどう育てるかという視点は、大人に対しても本質的には変わらないと思うからです。
だからこそ、今回の研修で投げかけられた問いは、受講者にとって新鮮で、自分自身を見つめ直すきっかけになったのではないでしょうか。
また、常に相手の立場や目線に立って、わかりやすく伝えてくださる講師の姿勢は、御社の大きな強みだと感じました。
本プログラムも、まだ立ち上げから1年目。
これからどんな進化ができるのか、さらなる高みを目指して取り組んでいきたいと考えています。
最終的には、研修を通じた一人ひとりの行動変容が、やがて組織全体の変容にもつながるような一一そんなプログラムを目指したいと思っています。
簡単なことではありませんが、だからこそ、「デルタスタジオさんとなら実現できるのでは」と期待しています。