#新入行員向け ロジカルシンキング研修

三菱UFJ銀行様の新人育成を支援
半年間のプログラムで新入行員300名の論理的思考力と端的に伝える力を磨く

株式会社三菱UFJ銀行
  • 株式会社三菱UFJ銀行
    法人・リテールアカデミー
    野村 伊緒里様
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    法人・リテールアカデミー
    井上 雄義様

「で、結局何?」上司からつっこまれる新⼈たち

―今回、デルタスタジオの研修を導⼊された背景についてお聞かせください。

井上様

若手育成においては、「論理的に考え、端的に伝える力」に課題を感じていました。
銀行業務はルールや手続きが明文化されている一方で、自ら考える習慣を意識的に育む必要があります。報告の内容が曖昧で要点が伝わらなかったり、話の筋道が不明瞭だったりといった“あるある”が現場でもよく見られるんです。
これまでは新人に対し、主に業務知識習得やマインドの面での研修を実施してきましたが、それだけでは日常業務で求められるコミュニケーションスキルを十分にカバーできません。
そこで汎用的なスキルにも注力し、若手一人ひとりが現場で自信を持って考え、対話できる土台を整えたいと考えていました。

野村様

私自身も新人の際にはかなり苦労しました。忙しい中でスピーディーに判断をしなければいけない状況において、上司に「で、結局なにが言いたいの?」と突っ込まれたり、報告や稟議書を何度も突き返されたり…。

井上様

そんな中、このテーマを専門的に支援いただけるパートナーとして、デルタスタジオさんにお声がけさせていただきました。
行内に「世界ーやさしい問題解決の授業」のファンの方がいたこと、そして私自身も手に取ってみたところ、問題解決というとっつきにくい内容がわかりやすく書かれている点に惹かれて「デルタスタジオさんなら新入行員にも響くプログラムをつくってくださるはず」そんな期待を持っていました。

固いテーマを楽しく、現場で使える形で

―具体的なプログラム内容を教えてください。

野村様

研修は約300名の新人を対象に、半年間かけて全3回実施しました。
1日目はロジカルシンキングの基礎編で、“キノコLovers”という中学生バンドを題材にロジカルシンキングを体系的に理解します。
例えば「なぜコンサートに来ないのか?」という問いに対し、ポストイットを使ってロジックツリーをつくりながらグループで議論するんです。
堅苦しさはなく、楽しみながら学べる仕掛けが印象的でした。体を動かしながら学ぶことで講義中も退屈せず、集中して取り組めていました。

2日目・3日目は、より実践的な演習です。
“MUFG新人あるある”というテーマで、面談記録や顧客対応、上司への報告など実務に即した演習を行いました。
また、研修間にも事後課題に取り組み、フォローアップとして確認テストも行いました。
さらに、研修後には上司から半年間の変化をフィードバックしてもらいます。学びがしっかりと定着することにこだわっていたので、継続的な取り組みを促す設計が非常に効果的でした。

満足度4.7、変化実感96%—現場も驚く新人の成長

―実施後の反応や効果について、いかがでしたか?

野村様

1年目の受講者の理解度・有益度は平均4.7(5点満点)で、他の研修と比べても高い点数でした。「すぐ実践できる内容だった」「実践してみたら効果があった!」という声が多くありました。
“お勉強”で終わることなく、どの業務にも活きる汎用的なポータブルスキルを学べたという点が響いたのではないかと思います。

井上様

受講者は正直で、やはり使えない・使わないものだったら評価は低いんですよ。
今回の評価は、自分たちにとって適切なタイミングで、必要な学びを得られたという受講者の実感が反映されたものだと受け止めています。

野村様

さらに、営業拠点の上司からも良い反応がありました。アンケートでは96%が「変わった・とても変わった」と回答。「端的でわかりやすい説明が増えた」「日々の業務記録の整理が明確になった」といったコメントが多く寄せられました。
上司が変化を実感していることが嬉しかったですね。

井上様

今回、私たちは新入行員の育成という文脈で本プログラムに関わらせていただきましたが、ここからさらに、学びが組織全体へと広がっていくことを願っています。
受講者だけでなく、私たちのような企画・運営に関わる立場の人間にもこの学びが浸透し、育成の大切な要素として、銀行全体が「これは大事だ」と実感できるような共通の土台になっていけば、より良い組織づくりにつながると感じています。
今回のプログラムを受けた新入行員たちが“火種”となり、自らの言葉でこの学びの意義を広げていく一そんな風に組織の共通言語として根づいていったら、本当に素晴らしいなと思います。

プロの“深掘り力”で見えた新たな視点

―デルタスタジオと仕事をされてみていかがでしたか?

野村様

これまでも外部講師を招いた研修はありましたが、業務と直結させた上で、約半年間にわたって継続的に実施した例は我々も経験として少なく、今回のプログラムはその意味でまさに新しい試みといえます。
今回デルタスタジオさんに入っていただくことで、「新人に何が求められるのか」を改めて深掘りし、そのスキルを言語化できたことは、研修を共に作り上げる立場として非常に大きな気づきでした。
議論を重ねる中で、自分がこれまで感覚的に行ってきた思考が可視化され、それをどのように新人に落とし込めばよいかを整理できた点ー一これこそが、デルタスタジオさんと取り組んだ最大のメリットだと感じています。

井上様

デルタスタジオさんの“深掘り力”は、冗談抜きで圧巻でした。
私たち自身、普段は自前で研修を作ることが多いのですが、今回の取り組みを通じて、「ああ、ここまで分解して考えればよかったのか」と思わされる場面が何度もありました。
一つひとつ丁寧に掘り下げていくことで、「結局何を伝えるべきなのか」がより明確になり、これまで見落としていた部分にも気づくことができたと思っています。
この経験は、今回だけに留まらず、今後の研修設計や人材育成全体にも良い影響を与えてくれる、非常に有意義な機会だったと感じています。