科学を通じて「自分の頭で考える癖」を

こんにちは。

今日、1学期の科学の点火プログラムが無事終了致しました。

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最後の授業では、ノーベル物理学賞を受賞したリチャード・P・ファインマンさんのお話をしました。ファインマンさんの父親はファイマンさんが子供のころから「知識を得ること」ではなく、「自分の頭で考えるクセ」をつけるように意識されたそうです。

例えば、ブリタニカ百科事典でティラノサウルスのことを一緒に調べ「ティラノサウルスは身長が25フィート(8M)で、頭が6フィート(2M)ほど」というようなことが書かれていると、そこで終わるのではなく、「さぁ、それがどういう意味か考えてみようか」と必ず問いかけたそうです。

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そして、「身長が8Mということは、うちの庭に立っていたら、頭がちょうどこの窓位の高さで、僕らがいるこの部屋の中に顔を突き入れることができたということだね。でも、ちょっと待てよ、頭の幅が2Mということは頭を突き入れようとしたときに窓が粉々になってしまうか。。。」などと続けたといいます。

読んだことを知識として止めるのではなく、全て可能な限り「リアリティ」に翻訳をするように、そして自分の頭で考えるように癖をつけてくれたそうです。

もう一つのエピソードは、ファインマンさんの父親はよく森につれていってくれたそうなのですが、鳥を一緒に観察しながら、「リチャード、あの鳥の名前を知っているか?英語での呼び名はA、ポルトガル語ではB、イタリア語ではC、中国語ではE、日本語ではD。。。これでお前は全ての言語であの鳥の呼び名を知ったが、あの鳥自体に関して何も知ったことにはならない。さぁ、一緒に鳥を観察して、鳥がどのように生きているかを学ぼう」と言ったそうです。

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生徒さんたちに、観察をする重要性や自分の頭で考える重要性に関するエピソードとして心に残ることを願っています。

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授業の最後には、コンパスを生徒のみなさんにプレゼントしました。コンパスはアインシュタインが4歳のときに科学に興味を持つきっかけになったと言われています。

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4才か5才の頃、父は、コンパスを見せてくれました。どんなに動かしても針は常に一定の方角を示しています。それを最初に見たとき、コンパスがこれほど確かな動きをするという事実が、世界に対する私の考え方を変えました。それまで私は、何かものを動かすには、それに触れなければならないと思っていました。しかし、あの瞬間、 物事の背後には深く隠された何かが、存在するはずだということに気がついたのです。アインシュタイン

 

生徒さんたちに本棚の片隅にでもコンパスを置いておいて貰い、コンパスを見るたびに科学の点火プログラムのこと、そして科学的思考の重要性などに関して思い出してもらえると嬉しいです。

では、今日も素晴らしい1日を!